はじめに
アドベントカレンダー 20日目の記事ですが、思った以上に時間かかってしまったのでクリスマス日を過ぎた27日の投稿になってしまいます。
こんにちは!うんこリーダーのikkakukukuです。この記事を開いていただいたということは取締役のうんこポーズに興味をもってくださったんですね。幸いです。そういえば、うんこリーダーis何?意味分からないですね……後ほど説明させてください!(お時間を少し貸していただけましたら幸いです 🙏🏽 )
過去1〜2年間のVR業界のニュースを振り返れば、色々ありました。超高級MetaQuestProのリリース、MetaQuest3の噂(現時点でリリスされました)、TikTokの親会社ByteDanceがPicoをリリースして参戦、未だにミステリアスなApple Vision Proなどなど。その話とこれからのVRに期待感益々で「VRの何かをFTDで作りましょうか?」という話になりました。
FTDというのは、「フリーにつくるダンジョン」の頭字語です。これはカヤックのGE事業部(ゲーム事業部)のカルチャーの一つで、業務時間にやりたいことがやれるシステムなんです。
FTD「フリーにつくるダンジョン」
- 作ってみたいものをGoogleDriveのpublicなスプレッドシートに記載する
- 参加者を(自分含め)3人集める
- 3人集められたら一人16時間、業務時間中に作業可能(仕事として認められます)
- 作ったものを発表する
というルールで毎月開催されます。他は自由!自分次第!
話に戻りまして、「VRの何かをFTDで作りましょうか?」と私が元PMでありVRファン同士でありおちさんに誘われました。こういうわくわくな招待に対しては「もちろん」しか正解はないんですよ。それでFTDのVRチームが生まれました。ただし、当時9月のFTDには2人しかいなかったので、結局事業部のQuest2の開発モード解錠作業以外は何も始められなかったままで終わってしまいました。
1ヶ月間寝かして10月上旬になったらメンター面談で、自分のメンターであるまーだーさんから「FTDに名前を入れても大丈夫ですか?」と聞かれました。こういう嬉しい質問に対しても「もちろん」しか正解はありません!
やったー!正式にFTDチームが生まれました。いいもの作るぞー!
IDEATION(アイディエーション)
Problem: どういう体験?
チームを組むの成功しましたが、チームとして何を作るかについて一致にしないといけないですね。まずは3人でアイデア選別のクライテリアを決めました。 せっかくVRで作るので、未来を感じる、VRでしかできない体験、カヤックらしい体験。
Solution:
KAYACと言えば、「まちづくりからうんこまで」という会社で、うんこミュージアムも運営していて、もっとそのうんこアピールを取り出してみてもいいんじゃないかと思いました。また、ブレストでうんこをどうしたいか色々出ましたが、メインテーマがうんこというだけが固定でした。
Problem: 目標はなんですか
Solution:
もちろんFTDなので、作ること自体がゴールとなるアイデアでもよいですが、ブレスト中におちさんが「やなさんに注目させてみよう!うんこポーズさせよう」と言ってた瞬間、自分の中の何かが目覚めたようで、「このぶっとんだ目標にはやり甲斐がある!」と感じ、実現したくなっちゃいました。(やなさんはカヤックグループ社の代表取締役です。)これはProblemではなかったですね。すみません、大げさでした!
メンバーもビジョンも揃いましたので改めてUNKOチームのメンバーを紹介します!
CREATION(クリエーション)
Problem: うんこポーズ認識アルゴリズム
仮想世界でうんこしたいなら、まずは現実の人間のうんこポーズを分析しないといけません。ただQuestを被っても頭(ヘッドセット)と両手のポジションしか認識できないです。どうやって人が排便するところをバーチャルワールドで表して良いのか?予算制限なしのMark Zuckerbergでも足のポジションを認識するのに優れているSilicon Valleyのプログラマーたちの数年間分の労力が必要でした。その問題に長考している僕に気づいて、まーだーさんが「シンプルでいいですよ!」とアドバイスしてくれました。
Solution A: しゃがんで、力を入れてもらう
そのアドバイスに従って、フロアからヘッドセットが100cm以下だったらユーザーはしゃがんでいるでしょうと判断しました。そして、そのポジションから半分の高さは排便のポイントとして認めました。ただしゃがむだけで人間は排便できないので力を入れる表現として両手をグッと閉じたらうんこできます。HandPoseの認識は意外と公式のドキュメンテーションのチュートリアルを参考にしたらすぐ実装できました。
Solution B: さらに現実から離脱する
ヘッドセットを初期化の高さから半分以下に下げて、両手をグッとしたらうんこポーズとして認められるように実装しました。ただ、ここで新しい問題が発生しました。うんこがSpawnされたところを見たら、両手がヘッドセットの視野から出てしまうのでグーのHandPoseが認識されないようになってしまいました。その問題の解決として、現実の人間より排便の角度をすこし前にしました。(それでユーザーが頭を前に傾けすぎなくても両手と出てくるうんちたちもヘッドセットの視野に入ってます。)
ゲームデザインの貴重なコツを学びました。「リアリズムを犠牲にしても楽しい体験が近づければよい」
Problem: うんこするのをもっと進化したい
プラスとして、現実だとできないことをVRだからできるようにしたいので、以下の機能も実装しました!
Solution A: うんこで世界を染めよう
「うんこで世界を綺麗にしたい」というアイデアがありまして、面白そうだったのでこれをやってみました。この実装はUnityのAssetStoreからPaint in 3Dというアセットを利用させていただきました。本当は仮想世界の隅から隅までうんこで染められるようにしたかったんですが、モデルが色染めできるようにするのは結構手間掛かるので今回はKYCロゴだけにしました。(一応このソリューションは現実世界でもできるけどおすすめできない行動です。)
Solution B: ガチャ機能改善確定
これで実装が終わったので、作ったものは見せられる状態です!
PRESENTATION(プレゼンテーション)
公然の場でうんこポーズさせられる事業部長
残念です!全員社長合宿にVRデバイス持ってきましたが、やなさんが忙しかったので、体験を試していただける時間はありませんでした。と言っても正直1回だけチャンスはあったんですが、さすがにお昼ご飯中に「VRうんこ体験を試してみませんか」と言える人は失礼な人しかいないと思いますので、諦めてチーム目標未達成のまま帰宅しました。そのかわりに賞与面談中のCAPがうんこポーズしている動画をお貼りいたします。
CAPがうんこポーズしている
おわりに
記事をここまで読んでいただいて本当にありがとうございます。結局、最初の目標「やなさんにうんこポーズさせたい」は達成できなかったんですが、ちっぽけな希望で、もしかしてこの記事がバズったら「やなさんを注目させよう」という目標はまだまだ達成できるんじゃないかと思っておりますので、ご協力いただける場合は以下に並んでるボタンを押していただけると嬉しいです!!
ちなみに今回はふざけたアイデアでFTDに参加しましたが、ちゃんとデザインやゲームプレイをこだわってFTDに参加する方々もいらっしゃいますよ!FTDの制度を使って作ったSteamのゲームを紹介します:
スピダス:スピダス SPEED-DEUS-EX-MACHINA on Steam
Hexrogue:Hexrogue on Steam
それではまた次の機会で!ありがThanksございMuch!