SREチームの長田です。
SREsとしての業務がメインではあるのですが、実はSREチームの人事リソース管理を担当していたりします。 今回はそんな立場から「SRE活動用のリソース」について紹介してみようと思います。
SREなのに「SRE活動用」リソース?
カヤックのSREは、担当プロダクトチームのメンバーとして動く、いわゆるEmbedded SREです。 社内の予算計画の話になってしまうのですが、プロダクトを持つ事業部がSREメンバーのリソース配分を期ごとに確保する形式となっています。 例えばあるメンバーのリソース(100%)のうち、50%分をTonamel(ゲームコミュニティ事業部)に、 30%分をまちのコイン(ちいき資本主義事業部)に割り振った場合、 各割合分のリソースを各プロダクトが属する事業部が負担する形です *1。
Embedded SREの活動とは別に、プロダクトとは直接関係のない「SRE活動用」リソースを最低20%確保しています。
SRE活動用リソースで何をやるのか
SRE活動用リソースを何に使うについては、明示的な取り決めはありません。 それがSREとしての活動であることが説明できれば何でもやっていいことにしています。
具体的には・・・、
- 複数のプロダクトに共通する課題を解決するツールの開発
- SREが解決できる課題を見つけるための、事業部をまたがったコミュニケーション
- SRE文脈に関係するイベント・勉強会への参加・登壇とその準備
- 技術部ブログ記事の執筆*2
- etc.
先日公開したカヤック発OSSカタログでとりあげたプロダクトにも、 SRE活動用リソースを使って開発しているものが多くあります。
20%ルール?
「20%」と聞くと、Googleの20%ルールを思い出すかもしれません。 ただし、Googleの20%ルールは
「普段の業務とは異なる」業務にあてて良い
というものなので、少し意味合いが違います。 SRE活動用リソースはあくまでSREチームメンバーがSREとして活動するためのリソースなので。 とはいえそもそも「SRE」自体が手段は選ばない広い意味を持つ言葉なので、いくらでもこじつけは可能です。
むすび
カヤックのSREチームが取り入れている、SRE活動用リソースについて説明しました。 担当プロダクトとは直接は関係しない活動を行うための時間を確保することで、 組織内や世の中一般の課題を解決するための活動ができていると感じています。
SREチームの本来の目的である、SREチームの仕事削減を 進めていくためにも必要不可欠なリソースであると言えるでしょう。