どうもみなさまおはようございます。あるいはこんにちは。あるいはこんばんは。 KAYAC Advent Calendar 2018の12日目の記事を担当します、今年1月に中途入社しましたエンジニアのたがみです。
前職ではサーバーサイドのSEとして業務系のwebアプリを開発したり運用したりしていましたが、今はクライアントワークのフロントのエンジニアとしてwebサイトを作ったり動かしたりぶっ飛んだものにしたりしなかったりしています。
今回は、そんな私がフロントエンドになったばかりの頃に仲良くなった思い入れのある言語、Google App Scriptの話を!・・・・・・と、つい二日前までは、思っていたのですが。
Google先生を訪ねて色々と検索していたところ「あれ・・・なんか・・・Vuetifyについての日本語記事、実は少ないのでは・・・?」と気づいてしまったのです。 (もしかしたら気のせいかもしれないんですけどそこはまあ横に置いといて)
というわけで、急遽話題を変更して「Vuetifyみんな使ってみて!」な話を検索結果の供給バランスを支えるためにしたいと思います。
この記事の対象読者
- Vueを日頃から使っていてVuetifyをよく知らない方
- Vueを日頃から使っていてCSSを書くのが正直だるい方
- Vue使ってないしVuetifyもよくわからないけどとりあえず技術の話に興味がある方
- いやReactの方がいいに決まってるだろ!と過激派になって怒ったりしない方
Vuetifyってなに?
Vue.js Material Component Framework — Vuetify.js
Vueをベースに構築されたUIフレームワークです。Googleが提唱したマテリアルデザインの考えにのっとって構成された直感的で使いやすいコンポーネントを手軽に扱うことができます。
ブラウザの対応範囲も現状のモダンブラウザであれば問題なく動きます。最低限動いて欲しいIE11にもちゃんと対応できます。
とにかくドキュメントのサンプルが豊富。「こんなことできないかな・・・?」と探してみると何かしらヒントとなるサンプルに巡り会えます。ぱない。
ちなみにVuetifyのドキュメントは一応日本語選択できるのですが、Vue公式ドキュメントとは違ってほとんど翻訳されていない状態(2018年12月現在)ので、素直に英語を読むかGoogle先生に助けを求めましょう
Vuetifyの何が良いのか
とりあえず私が実際に使って見て感じてみたことをあげるとこんな感じです。
質のいいコンポーネントがあらかじめ用意されているため、マークアップの手間を省ける
ビューを素早く構築できるので、その分ロジックの記述に集中できる
いい感じの見た目をしているので、デザインとかないけどいい感じの画面作ってねヨロ!と言われてもビビらない
百聞は一見にしかず、とりあえずVuetifyが提供しているボタンのページをみてみましょう。
サンプルを見ればわかるように、<v-btn color="success">Success</v-btn>
みたいに最短1行書けばサクッといい感じのボタンが作れちゃったり、ちょっと丸っこいボタンを作ったり、何ならアイコンだけのボタン、というのだってCSS書かずに作ることもできます。
javascriptで処理書くのは得意だけどCSSがちょっと苦手。。。と感じているロジック強い系な人には強い味方になってくれます。
どういったケースに相性がいいのか
管理画面のUIに
業務で扱うwebアプリに
ものによっては普段のWebサイト制作にも。。。
実際私が初めてVuetifyを使ったのはLPサイトで表示する情報を裏側から登録したり更新したりする管理画面を作った時でした。 サイトが公開しても公には目に触れられることのない管理画面などの場合、そこまではデザインや時間の工数かけられないしフロントの人がサクッとよしなにお願いします!なパターンがしばしばあったりします。その上、管理画面や業務などで利用するアプリなどは使う人が誤った操作をしないように、パッとみて少し触るだけで正しく操作方法がわかる見た目であることが大事です。
そういった場合に、数々のユーティリティ系webアプリツールを生み出しているGoogle提唱のマテリアルデザインに基づいたUIコンポーネントはとても相性がよいのです。
(下手したらGoogle系のアプリを使い慣れてる人からすると見た目だけで「なんか使いやすそう」と感じてくれる場合があります。見た目の印象大事)
さらに、詳しくは後述しますがVuetifyは画面を構成するコンポーネント以外にも様々な便利な機能を提供してくれています。使い方によっては人様の目に見えるサイトの方でも活かせるものもあります。
・・・まあ色々御託並べましたが、Vue使ってる人は一度使って知っていればどっかで使える!ということです!
使ってみる
そういうわけなので早速導入してみましょう。
インストール
Vue-CLI使いの人
VuetifyはVue-CLI-3と相性がいいよ!とのことでVue-CLI-3での利用をオススメしているようです。
// vue-cliインストール $ yarn global add @vue/cli // または $ npm install @vue/cli -g // プロジェクト作成 $ vue create app-hoge $ cd app-hoge // Vuetify入れ込み $ vue add vuetify
webpack使いの人
もちろんもともとwebpack + vueで環境構築している場合でもVuetify導入できます。
// package.jsonに追加 $ npm install vuetify --save-dev // または $ yarn add vuetify -D
// Vueを読み込む時に一緒にVuetifyも読み込む import Vue from 'vue'; import Vuetify from 'vuetify'; Vue.use(Vuetify); new Vue({ el: "#app", render: h => h(App) });
その場合、VuetifyのCSSファイルも別途読み込みが必要です。 ご自身の環境に合わせて適宜持って来ましょう。
// js:css-loder噛ませて持ってくるとき import 'vuetify/dist/vuetify.min.css' // css:scssなどのファイルに吐き出したいとき @import "../../node_modules/vuetify/dist/vuetify.min.css";
また、コンポーネントでアイコンを使いたいという場合にはこちらも別途インストールが必要です。別途lorderを噛ませて読み込むか、CDNで呼び出しましょう。
// webpackの設定でlorderを噛ませて持ってくる場合こんな感じで記述 module: { // 各ファイル形式ごとのビルド設定 rules: [ { test: /\.svg(\?v=\d+\.\d+\.\d+)?$/, use: [{ loader: 'url-loader?mimetype=image/svg+xml' }], }, { test: /\.woff(\d+)?(\?v=\d+\.\d+\.\d+)?$/, use: [{ loader: 'url-loader?mimetype=application/font-woff' }], }, { test: /\.eot(\?v=\d+\.\d+\.\d+)?$/, use: [{ loader: 'url-loader?mimetype=application/font-woff' }], }, { test: /\.ttf(\?v=\d+\.\d+\.\d+)?$/, use: [{ loader: 'url-loader?mimetype=application/font-woff' }], }, // (以下省略) ] }
IE11/Safari9を対応させるときはpolyfillが必要
何もしていないとIE11などで真っ白な画面になっちゃいます(経験談)。babel-polyfill
を読み込んであげましょう。
$ npm install babel-polyfill --save // or $ yarn add babel-polyfill
// VueやVuetifyを読み込む時に一緒にpolyfillも読み込む import 'babel-polyfill'; ... Vue.use(Vuetify); new Vue({ el: "#app", render: h => h(App) });
思わず使いたいコンポーネント・機能6選
さてさて、ここからは私が個人的にぜひ試してみて欲しいorまだ試せてないけど試したいと思うVuetifyのコンポーネントや機能を紹介したいと思います!
v-app(Pre-defined layout)
とりあえず管理画面を作る際はこいつをぶち込んでおけば6割くらいは完成したようなもんです。
Application layouts — Vuetify.js
Vuetify側であらかじめ用意されたレイアウトです。このレイアウト、なんかみたことある。。。!という親しみのあるUIを手早く構築できます。記述するだけで勝手にレスポンシブ対応してくれるので思わず涙が溢れますね。
v-dialog
Dialogs Component — Vuetify.js
私がVuetifyで一番幸せを感じるのはv-dialogを使うときと言っても過言じゃないです。
いわゆるモーダルです。モーダルはウェブサイトでものすごくよく使われるパーツの一つですが、出現アニメーションをいい感じに付けつつ、領域外クリックしたら勝手にモーダル閉じるようにしたい。。。!などとこだわりだすと割と実装が面倒になったりする場合がありますよね。 v-dialogは書くだけでそこらへんの配慮も全部よしなにやってくれます。また思わず涙が溢れますね。
v-alert
ユーザーの処理が無事に完了したか否か、何かしら伝えた方が親切な場合もあります。そんな時のためのコンポーネントもちゃんとあります。 個人的にはクリックで閉じれるv-alertがいじらしくて好きです。
v-formのバリデーション
管理画面やフォーム送信系のUIでは必須レベルのバリデーション。必須チェック、文字数チェック、正しいメールアドレスなど、入力レベルのチェックであればVuetifyに備わっているバリデーションで判定できるんです!:rules
でバリデーションルールを設定したり、エラーが起こった際のエラー文言の表示も可能です。涙が止まりませんね。
Vuetify側で用意している機能だけでできることはもちろん、ほかのvue系のバリデーションライブラリ(VuelidateやVeeValidationなど)とも組み合わせて実装することもできます。
スクロールアニメーション
あ、今度からVueでスクロールアニメーションさせたいならこいつを使おうと胸が熱くなりました。
$vuetifyに紐づいているgoTo
メソッド。イージングの種類や何秒で移動するかなどもオプションで指定することが可能なので、シーンに合わせて調整可能です。jQuery使わず自前実装するとなるとなかなか大変ですが、その苦労をVuetifyが背負ってくれます。健気すぎて涙で視界が完全に霞みますね。
v-parallax
Parallax Component — Vuetify.js
そんなものまでコンポーネントであるの?!?!と驚いたのがこれ。
単純な背景ずらし演出をしたい場合にサクッと入れられちゃうので、実案件でアクセント的に使いたい場合に効果を発揮してくれそうです。いよいよ涙腺決壊ものです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ここまで書いといてアレですが、私自身Vuetifyの存在を知ったのが3ヶ月くらい前だったのでまだまだ手足のようには使いこなせていないところもあったりします。そんなひよっこな私でも実案件で使えるくらいには仲良くなれて、ついでになんか幸せな気分になれるVuetifyは、Vue使いなら一度は試してみてほしいライブラリです。
カヤックでは良さげなライブラリや技術を見つけたらとりあえず使ってみたい!遊んでみたい!とハイになっちゃう系エンジニアも募集しています。
明日のアドベントカレンダーの担当はdozenさんです。この後の記事もぜひお楽しみに〜