完璧な結婚の挨拶をするために本気で準備をしていたら、いつの間にかマネキンにプロジェクションして仮お義父さんを作っていた話






こんにちは。カヤックOP事業部デザイナーのちゃんちーです。

※右です


突然ですが皆さん、人生、やっていますか?

かれこれ社会人5年目になり、 Instagramを開けば結婚、出産、子育て...、
Twitterを開けばご報告、ご報告、ご報告...、
これらを見るたびに、「みんな人生やってるなぁ.......」と思うわけです。



……さて、そんな人生やっていきを感じる27歳の僕も、
ついに先日付き合っていた彼女と婚約し、
結婚までもうすぐというところまで人生をやっていきしている最中でございます。

......しかし、そんな中で一つ心配なことがあります.....。



それがこちら……

親への挨拶が怖い!!!



……そう、婚約をし、結婚をするには、親へ挨拶をしなければならないのです。
が、人見知りかつ、緊張しいな自分が、
無事に許しをもらうことができるのかどうかが不安で不安でたまりません。
怖くて怖くて、仕事が手につきません



(結婚の挨拶のイメージといえばこういう感じ...。)

当たり前ですが、インターネットで調べてみても、
当日の様子や体験談などはあまり出て来ず、
ワザップ的なサイトも、攻略方法も割と少なくて怖い...。

そこで今回は、人見知りかつ、緊張しいな自分でも完璧な結婚の挨拶ができるようになるために.......

「絶対に緊張しないための、完璧な親の挨拶の準備」をしていきたいと思います!

これから親への挨拶が控えている人も、結婚が控えている人も、もう結婚したって人も、
何かしらかの緊張するイベントでの参考になる可能性もあるので、ぜひご覧ください。
ではやっていきましょう





準備1. 顔写真を印刷する



いきなり何言ってんねんこいつ、と思ったことでしょう。僕も思います。

ですが、真剣に考えると、親の挨拶でもっとも緊張する瞬間
それは「親の顔を見た瞬間」、ではないでしょうか。

それまでに何度か食事に行ったりお会いしていたりしていても、
やはり当日になり、顔を合わせると緊張してしまうものです。

かくいう僕も、今まで2度ほどご飯をご一緒させていただいておりますが、
まだまだ対面した瞬間は緊張してしまいます。

怒られて断られるかもしれませんが、
さっそく婚約者にドキドキしながら連絡し、「親の顔写真をください」とお願いしてみましょう。



どうなるかな...

すぐに送られてきた。

こうなってしまえばもう完璧ですね。

ということで緊張しなくするために、生活圏内いろんな場所で画像を見れるようにしていきます。

待受画像にしたり

印刷して壁に貼ったり、

小さめに印刷してPCの脇に貼ったり、

トイレに貼ったり、生活圏内に貼っていきます。

ここまですればもうどんな友達よりも会っていることになりますので完璧です。

……さて、顔に慣れてきたところで、一旦会話を想定して練習してみましょう。

……ここである問題が、

……しゃべらない!!!

そりゃそうだという話なのですが、 顔には慣れてきましたが、これでは一人で台本練習してるのと変わらない状況になってしまうので、 擬似的に対話ができるように、写真を喋らせていきたいと思います。





準備2. 喋らせる



ということで早速喋らせていきたいのですが、
流石に会社のブログにお義父さんの画像を使うのはいかがなものかと思い、



「フリー素材 お義父さん 厳しそう」で検索し、



ブログ用ではこの画像を使うことにします。

このいかにも「結婚を許してあげないぞ」という顔をしている方をお義父さんと呼ばせていただき、
このあとは進めさせていただきます。



顔を動かす


喋らせるためには、まず顔が動く必要がありますね。
なので、こちらのAvatifyというアプリを使い、試していきます。



このアプリを使うと、自分の顔を認識して、アップした画像に対して自分のとリンクして顔を動かすことができます。
どうやら1週間で300円ほどかかるようですが、お義父さんの顔を動かせるなら安いものでしょう。

ということで、顔を取り込み動かしてみます。

動いた〜〜〜〜!

これで、顔が動きました。完璧です。
命が吹き込まれます。300円の命

ウインクだってできるので、
すでにかわいいなぁとすら思えてきます。

しかし、途中で顔を動かしすぎると、自分の顔に切り替わり、
「あっ、自分何してんだろ...」と正気に戻りそうになるので、そこは気をつけましょう。



発声させる

.......ということで、ここまでくると、発声もさせたくなります。

そこで使ったサービスがこちら!
CoeFontです。

https://coefont.cloud/

簡単に説明すると、5000種類以上の中から好きな声色を選んで、文字を入力すると、
その声で文字を読み上げてくれるというサービスです。



この中から、自分の記憶を頼りに、お義父さんと似た声の音声を探していきます。



婚約者のお義父さんの声を記憶を頼り決めつけていいのか、いささか不安になりつつ、
さらにタイトルも不安ですが、この「オヤ爺声」というタイトルの声がぴったりでしたのでこちらを使用させていただきます。



動かした顔と、選んだ声を合成してみます。

しゃべった〜〜!!!

ちゃんと「娘はやらん感」も出ており、非常に最高です。
完全にこんな感じだった気すらしてきました。

この調子で、
挨拶のパターン / 世間話のパターン / 許可するパターン / 天気がいいですねパターン etc...
などの、想定する会話を収録していき、ひとまず喋らせるのは完成です。


...ということで、ここでひとまず練習してみましょう。

いい感じ...!!!あとは練習しまくればOK……
……と思いきや、またある問題が。

...顔がスムーズに切り替えられない!からいちいち練習しづらい!

いくつか会話パターンがあることをコミュニケーションと呼ぶはずで、
色々会話するにはスワイプするしかなく...
用意した発声をスムーズに切り替えられるようにしなければ会話が成立しないということに気づきました。

...ということで、スイッチングする機能を作っていきます。




3. TouchDesignerでスイッチングする

TouchDesignerとは、ノードベースのヴィジュアルプログラミング環境で、VJをするときに使ったりするツールのことで、プリレンダ映像に対して、音に合わせてエフェクトをかけたり、スイッチングしたりすることができたり、リアルタイムでクリエイティブコーディング的なこともできます。

今回TouchDesignerを採用した理由としては、TouchDesigner RemoteというTouchDesignerのView画面をiOSアプリで見れる機能を使って、iPadに映して壁に貼りたかったのと、
単純にTouchDesignerでやった方がカッコ良さそうだったからです!
(結局TouchDesigner Remoteはサービス終了で使えませんでした)

ということで、
色々作ったプリレンダ映像を並べて繋げて、



キー配置をそれっぽくして、



それっぽい簡易的お義父さんVJシステムが完成!!

色々いじっていたら、パリピな感じのお義父さんが現れてしまいましたが、動じずに心を落ち着けて次に進みます。


これでようやく完成です!

...と思いきや、またも問題が...。

人感がない!!

いざディスプレイに向かって練習をしてみても、人感を感じられず、あまり練習になりません...........。


さらに、壁の奥の隣の家の人が、何度も何度も挨拶をされている状態を作ってしまい、
これでは隣の家の人が、いつの間にか僕に結婚を認めてしまうかもしれません......。

そこで、一旦どうするかを練り直し、改良版を作っていきます!






準備4. Amazonでマネキンを探して、プロジェクションする



早速、改良版を考えていると、wikipediaのある一説を思い出します。

これの!!!!!!!

これだ!!!!!!!

ということで、TouchDesignerを使って、マネキンにプロジェクションマッピングをすることで、
リアルに人感を出しつつも、壁際ではない場所で、練習することができる、と!
そうすることで、TouchDesignerを生かしつつ、隣の家の人に迷惑にならず、人感を出すことができます。

構成図はこんな感じです。



ということで、早速お義父さんに似たマネキンをAmazonで探し、



なんとなく顔が似てそうな、マネキンを購入します。



マネキンが届いた時に自分は何をしているんだろうという気持ちが沸々と湧いてきますが、
考えたら負けなので、ここで一旦心を鎮めます。



このマネキンに対して、マッピングしていきます。

TouchDesignerには、マッピングできる機能がいくつか搭載されておりますが、
色々本格的にやろうとすると色々が色々なので、ちょっと適当にいい感じになるようにやってみます。

ここら辺の記事が分かりやすくおすすめです。
プロジェクションマッピングを作る|Toyoshi Morioka|note

こんな感じで配置して、

こうして

映った!!!



しゃべった!!!!!

自分の想像の10倍くらいちゃんと映ったので思わず一旦消してしまいました

これが正解なのかは全くわかりませんが、TouchDesignerの設定をせずとも、
いい感じにマッピングされているのでこれで良いでしょう。



ここで満足してしまっては、勿体無いので、
さらに、人感を足すために、当日着ているであろう服を着せて、それっぽくしてみます。


頭にこれを差し込んで......

服を座ってる感じにすると.....(これが意外とめちゃくちゃむずい)

完成!

若干田舎のヤンキー感がありますが、そこは一旦置いておきます。

これで動かしてみます。

完璧人間の完成!!

いささか違和感はありますが、ほぼこれで人間を作ることができました。

ようやく、完成ということで、場所を本番に近い環境に移り、最終練習をしていきましょう。






4. 練習する


練習場所として移動してきたのは、カヤックの古民家オフィス。



カヤックには、古民家オフィスという離れのオフィスがあり、
そこは和室で打ち合わせができるスペースとなっています。

本番も和室が想定される結婚挨拶、
この和室はもはや結婚挨拶練習室として使うことができます。

ということで、この場所で玄関から練習をやっていきます!


結婚挨拶スタート!


ということで、家(古民家)までやってきました。

古風で素敵な家です。

ガラガラガラ
いい音だ!

シーン............
誰もいないですが緊張感が走ります。

そっ
マナーにのっとって靴を揃えます。

いざ部屋へ!
ドキドキですが、襖の奥で呼ぶ声が聞こえます。


スススス...........ハッッッッ!
ハッッッッ!

うああぁぁぁぁあ
緊張で少し後ずさりつつ入室。

着席したまえ
ドキドキ。

こんにちは
まずは挨拶だ

こーんにーちはー
....

結婚を許してください!
ドキドキドキドキ

お前に娘はやらん!
....

そこをなんとかお願いします!!
くそう、どうにか

おっけ〜〜〜
....


ということで、完璧な練習ができました。
これで無事に本番を迎えることができるでしょう!









番外編 : 他にやったこと

この、擬似お義父さんを作る以外にも、たくさんのものを用意して挑みました。
例えば、

①台本を用意して、想定の文言を考えておく。

②お兄さんにスーツを仕立てていただく(完全にご好意に甘えてしまいました)
③手土産を用意する
④マナー本を読んで、マナーを学ぶ
などなど......

これら全てをやる必要はないと思いますが、
プロジェクションくらいはしておいた方がよさそうです。
今後の参考にしてください。



おわりに

いかがだったでしょうか。

今年は完璧な結婚の挨拶をするために本気で準備をしていたら、いつの間にかマネキンにプロジェクションしてお義父さんを作っていた話をお届けしました。

そして、現在カヤックではどんな形であれ物作りが大好きなデザイナーを募集中です!

何かあれば気軽にご応募、またはご相談ください。

www.kayac.com

以上でした!!!

明日は、エンジニアの原さんによる「Unity-webglの何か」の話です。